FPが顧客情報や資料を扱うときに守るべき、業際(士業の独占業務)とは別枠のルールです。
- ・個人情報保護法は、取扱件数にかかわらずすべての事業者に適用されます(かつての「5,000件超」基準は撤廃済み)。
- ・情報の取得時には利用目的を特定して通知・公表し、目的外の利用や第三者への提供は原則として本人の同意が必要です。
- ・指紋・顔認証データ・マイナンバーなどの個人識別符号も個人情報に含まれます。
- ・著作権では、法令・判例・通達はそもそも保護の対象外(13条)で、自由に利用できます。
- ・国・自治体等の広報資料は著作物ですが、転載禁止の表示がない限り、説明の材料として新聞・雑誌等に転載できます(出所の明示が必要)。私的使用の範囲の複製もOKです。
- ・一方、民間の記事・書籍・写真など、他人の著作物には許諾が必要です。
2つの法律の要点(FP実務での関わり)2級からひらく ▼とじる ▲
FPは顧客情報と資料の両方を扱うため、個人情報保護法(顧客情報の管理)と著作権法(資料作成時の引用)の両方に関わります。
表:個人情報保護法と著作権法の要点(FP実務での関わり)
細かな例外は多いため、「件数を問わず全事業者に適用」「法令・判例・通達は自由に使える」という基本を軸に押さえます。
要配慮個人情報と第三者提供のルール2級からひらく ▼とじる ▲
病歴・犯罪歴・健康診断の結果など、差別や不利益につながりやすい情報は要配慮個人情報です。取得には、原則としてあらかじめ本人の同意が必要です。
通常の個人データは、本人の求めに応じて提供を停止する方式(オプトアウト)を個人情報保護委員会に届け出れば、同意なしで第三者提供できる場合があります。一方、要配慮個人情報はオプトアウト方式による第三者提供ができません。
本人の同意が不要になる例外もあります。
- ・法令に基づく場合(税務調査への対応など)
- ・人の生命・身体・財産の保護に必要で、本人の同意を得ることが困難な場合
引用の4要件(著作権法32条)2級からひらく ▼とじる ▲
他人の著作物でも、要件を満たす「引用」であれば許諾なしで利用できます。
- ・公表された著作物であること
- ・公正な慣行に合致すること(引用部分をカギ括弧などで明確に区別する)
- ・引用の目的上、正当な範囲内であること(必要最小限の分量にとどめる)
- ・出所を明示すること
自分の文章が主・引用部分が従という主従関係が崩れると、引用とは認められません。FPがセミナー資料やレポートに民間の記事・書籍を使う場合、これらの要件を満たさなければ著作権者の許諾が必要です。私的使用の範囲の複製は引用とは別に認められています。
⚠️ 試験のひっかけポイント
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個人情報保護法を「取り扱う個人情報が5,000件を超える事業者だけに適用」と出したら誤り。取扱件数にかかわらずすべての事業者に適用される
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法令・判例・通達を「著作権で保護されるので自由に使えない」とするのは誤り。法令・判例・通達は著作権の保護対象外で自由に利用できる
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国・自治体等の広報資料を「常に転載禁止」とするのは誤り。転載を禁止する旨の表示がない限り、出所を明示して転載できる
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個人情報の目的外利用・第三者提供を「本人の同意なく自由にできる」とするのは誤り。原則として本人の同意が必要
執筆・編集:コツコツFP編集部/編集長:Taro
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