一定の近い相続人に、最低限これだけは保障される取り分のことです。たとえ遺言で「全部他人に」と書かれていても、この分だけは請求できます。
遺言は本人の自由ですが、残された家族の生活が守られなくなるのを防ぐための歯止め、というイメージです。配偶者や子などが対象で、きょうだいには認められていません。
FP3級から出てくる用語です。2級・1級でも必要になります。
一定の近い相続人に、最低限これだけは保障される取り分のことです。たとえ遺言で「全部他人に」と書かれていても、この分だけは請求できます。
遺言は本人の自由ですが、残された家族の生活が守られなくなるのを防ぐための歯止め、というイメージです。配偶者や子などが対象で、きょうだいには認められていません。
遺留分の計算は「全体の割合(総体的遺留分)」に「その人の法定相続分」を掛ける2段構えです。
表:相続人の類型別の総体的遺留分の割合
各人の遺留分 = 総体的遺留分 × その人の法定相続分
計算例①:相続人が妻・長男・長女、基礎財産1億9,200万円 長男の法定相続分は「子チーム1/2 ÷ 2人」=1/4 遺留分割合 = 1/2 × 1/4 = 1/8
計算例②:相続人が配偶者と子、基礎財産2億円 配偶者の法定相続分は1/2なので
総体的遺留分1/2に法定相続分を掛け忘れないことが最大のポイントです。
遺留分を侵害する遺言も有効で、侵害された相続人は遺留分侵害額請求権を行使できます。2019年7月改正で金銭債権化され、侵害額に相当する金銭の支払いを求める権利になりました(贈与や遺贈の目的物そのものの返還は請求できません)。
期間制限は2本立てで、それぞれ法的性質が異なります。
表:遺留分侵害額請求権の期間制限(起算点・期間・性質)
1年は消滅時効なので、権利を知ってから行使しないまま1年たつと時効で消えます。10年は除斥期間で、侵害を知っていたかどうかに関係なく、相続開始から10年で権利そのものがなくなります。先に到来した方の時点で請求できなくなります。
受遺者と受贈者の双方があるときは、まず受遺者が侵害額の全額を負担し、なお不足する場合に受贈者が負担します。請求を受けた受遺者等は、金銭をすぐ準備できない場合、家庭裁判所に対し金銭債務の全部または一部の支払いの期限の許与を求められます。
総体的遺留分1/2に各自の法定相続分を掛け忘れるのが定番の誤答(1/2のまま答えさせる)。各人の遺留分=総体的遺留分×法定相続分
「直系尊属のみが相続人でも総体的遺留分は1/2」は誤り。直系尊属のみのときだけ1/3、それ以外は原則1/2
「兄弟姉妹にも遺留分がある」は誤り。兄弟姉妹に遺留分はない(計算に入れない)
「侵害する遺言は無効」は誤り。侵害する遺言も有効で、遺留分侵害額請求(金銭の請求)ができるだけ
時効の「知った時から1年/相続開始から10年」の2つの数字の取り違えに注意。相続放棄の3か月などと混同させる出題も多い
「相続人への生前贈与はあらゆる贈与が算入される」は誤り。婚姻・養子縁組または生計の資本としての贈与に限られ、原則相続開始前10年以内
主な一次資料・確認先
遺留分を、問題で身につける
『コツコツ』は、この用語が出る一問一答から本試験レベルの問題まで“つい解いてしまう”学習アプリ。まちがえた問題は忘れかけた頃に自動でまた出るから、用語がちゃんと記憶に残ります。FP3級・FP2級、どちらも無料ではじめられます。
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