コツコツFP用語辞典
コツコツFP 用語辞典›不動産

登記の公信力

2級から

FP2級から出てくる用語です。3級では覚えなくて大丈夫です。

登記どおりの権利があると信じて取引した人を、登記が誤っていても保護する効力を公信力といいますが、日本の不動産登記には公信力がありません。登記と真実がずれる可能性があるため、買主にも本人・権利関係の確認が必要です。

公信力と対抗力の違い2級からひらく ▼とじる ▲

登記にどの効力があり、どの効力がないかを整理します。

表:登記の効力(公信力・対抗力・推定力)

対抗力は「誰に対しても一律に勝てる」という意味ではありません。登記がなければ民法177条の第三者に対抗できない、という関係を示す効力です。不法占拠者や背信的悪意者のように177条の第三者に当たらない相手には、登記がなくても権利を主張できます。

具体例で考える:無権利者からの購入と二重譲渡2級からひらく ▼とじる ▲

公信力と対抗力は、場面を分けて考えると混同しません。

場面1:登記名義人が実は無権利者だった

書類の偽造などでBが自分名義の登記を持っているだけで、真の所有者はAという場合です。CがBの登記を信じて買っても、登記に公信力がないため、Cは原則として所有権を取得できません。

場面2:Aが同じ不動産をBとCに二重譲渡した

どちらも正当な買主ですが、互いに権利を主張し合う関係では先に登記を備えた方が勝ちます。これが対抗力の場面です。

なお、動産には「即時取得」の制度があり、無権利者から買った人も一定の場合に保護されます。不動産にはこの仕組みがない、という対比で押さえると忘れにくいです。

仮登記の効力(順位の保全)2級からひらく ▼とじる ▲

仮登記は、本登記の要件がまだ整わないときに、登記の順位だけを確保しておくための登記です。

  • ・仮登記のままでは対抗力はありません
  • ・後日、本登記をすると、その順位は仮登記の順位によります
  • ・所有権に関する仮登記を本登記にするには、登記上の利害関係を有する第三者がいる場合、その承諾が必要です

「仮登記をしておけば第三者に対抗できる」とする記述は誤りです。仮登記が守るのは順位であり、対抗力は本登記をして初めて生じます。

⚠️ 試験のひっかけポイント

  • ・

    定番は対抗力はあるが、公信力はない。この2つを入れ替えた肢は誤り

  • ・

    登記名義人から買えば必ず所有権を取得できる、とするのは誤り。登記が真実と異なる場合がある

  • ・

    権利部の登記が原則任意だから対抗力もない、とするのは誤り。登記を備えれば民法177条の第三者に対抗でき、登記がなければ原則として対抗できない

  • ・

    仮登記に本登記と同じ対抗力があるとするのは誤り。仮登記は主に順位を保全する

執筆・編集:コツコツFP編集部/編集長:Taro

内容の確認情報

最終内容確認日:2026.08.05

主な一次資料・確認先

  • 法務省:不動産登記の申請手続
  • 国土交通省:土地・不動産・建設業
内容確認・法改正への対応方針を見る →

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