コツコツFP用語辞典
コツコツFP 用語辞典›相続・事業承継

贈与税の配偶者控除

3級から

FP3級から出てくる用語です。2級・1級でも必要になります。

長年連れ添った夫婦の間で、住むための家(やその購入資金)を贈るときに、大きな金額まで贈与税がかからなくなる特例です。長く一緒に暮らした夫婦が、住まいを配偶者に残しやすくするための配慮です。ふだんの贈与より枠が大きく、「連れ添った相手への住まいの贈り物」を後押しする制度です。

表:贈与税の配偶者控除と配偶者の税額軽減の比較(時期・枠・要件)

※どちらも申告してはじめて適用される

適用要件

贈与税の配偶者控除は、婚姻期間20年以上の配偶者から、居住用不動産またはその取得資金の贈与を受けた場合に適用できます。

  • ・同一の配偶者からは一生に一度しか使えない
  • ・税額が0円になる場合でも贈与税の申告書の提出が必要
  • ・内縁関係は対象外

適用を受けた部分(2,000万円まで)は、贈与者が贈与後に死亡しても生前贈与加算の対象になりません。

控除額と計算(基礎控除と併用)

控除額は最高2,000万円で、暦年課税の基礎控除110万円と併用できます(合計最高2,110万円まで非課税)。

計算例:居住用不動産2,700万円の贈与(婚姻期間28年、暦年課税、ほかに贈与なし)。

  • ・手順1:課税価格 = 2,700万円 − 2,000万円 − 110万円 = 590万円
  • ・手順2:夫婦間の贈与は直系尊属からの贈与ではないので一般税率を使う
  • ・手順3:590万円 × 30% − 65万円 = 112万円

配偶者控除2,000万円だけを引いて、基礎控除110万円を引き忘れるミスが定番です。2,000万円+110万円のセットで引きます。

相続税の配偶者の税額軽減との違い

名前が似た「相続税の配偶者の税額軽減」とは全く別の制度です。対で整理しておきましょう。

表:贈与税の配偶者控除と配偶者の税額軽減の比較(時期・枠・婚姻期間)

「20年」と「1.6億円」をセットで覚えると混同を防げます。

⚠️ 試験のひっかけポイント

  • ・

    「基礎控除110万円とは併用できない」は誤り。配偶者控除2,000万円と基礎控除110万円は併用できる(合計最高2,110万円)

  • ・

    控除額を「3,000万円」や「2,500万円」と出したら誤り。正しくは2,000万円(2,500万円は相続時精算課税の特別控除との混同)

  • ・

    夫婦間の贈与を特例税率で計算したら誤り。夫婦間は直系尊属からの贈与ではないので一般税率(特例税率は直系尊属からの贈与限定)

  • ・

    「税額が0円なら申告不要」は誤り。贈与税の申告書の提出が必要

  • ・

    相続税の「配偶者の税額軽減」(婚姻期間不問・1.6億円)との混同に注意。贈与税の配偶者控除は婚姻期間20年以上が要件

執筆・編集:コツコツFP編集部/編集長:Taro

内容の確認情報

主な一次資料・確認先

  • 国税庁:相続税・贈与税
内容確認・法改正への対応方針を見る →

関連用語

  • 暦年課税
  • みなし贈与
  • 生前贈与加算
  • 相続時精算課税制度
  • 住宅取得等資金の贈与の非課税
  • 教育資金の一括贈与の非課税
  • 結婚・子育て資金の一括贈与の非課税
  • 贈与税の申告と納付

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