コツコツFP用語辞典
コツコツFP 用語辞典›タックスプランニング

所得控除

3級から

FP3級から出てくる用語です。2級・1級でも必要になります。

その人の事情に合わせて、税金の計算のもとになる所得を減らしてくれる仕組みです。同じ収入でも、家族を養っていたり医療費がかさんだりと事情はさまざまです。そこで税金の計算前に所得から一定額を差し引き、負担を公平にします。

大きく、扶養など「人」に関わる人的控除と、医療費など「支出」に関わる物的控除に分けられます。

所得控除と税額控除は「引く場所」が違う

所得控除は税率を掛ける前の所得金額から差し引き、税額控除は税率を掛けた後の所得税額から直接差し引きます。さらに、給与所得控除・公的年金等控除などは、そもそも各所得の金額を計算する段階で収入から引くものです。

表:控除を差し引く場所による分類(所得計算上・所得控除・税額控除)

計算の流れは次のとおりです。

各種所得 →(損益通算・繰越控除)→ 総所得金額 →(所得控除)→ 課税総所得金額 →(×税率)→ 算出税額 →(税額控除)→ 納付税額

同じ金額を全額使えるという前提なら、税額から丸ごと引ける税額控除のほうが減税効果が大きいといえます。所得控除の効果は、その人に適用される税率によって変わります。

人的控除と物的控除

所得控除は、扶養など「人」に関わる人的控除と、支出など「モノ・お金の事情」に関わる物的控除に大きく分かれます。主な例は次のとおりです。

  • ・人的控除:基礎控除・配偶者控除・扶養控除
  • ・物的控除:医療費控除・社会保険料控除・小規模企業共済等掛金控除・雑損控除

いずれも所得金額から差し引く所得控除であり、税額から引く税額控除(住宅ローン控除など)とは働く場所が違います。

まちがえやすい控除の振り分け

似た支出でも、どの控除に入るかが決まっています。

  • ・社会保険料控除:生計を一にする配偶者・親族の分(国民年金・国民健康保険料など)を納税者が支払った場合も全額が対象
  • ・小規模企業共済等掛金控除:確定拠出年金(iDeCo)の掛金はこちら(社会保険料控除ではない)。自営業者は年最大81.6万円
  • ・雑損控除:対象は災害・盗難・横領の3つ。詐欺・恐喝による損失は対象外。控除しきれない損失は3年間繰り越せる(白色でも可)

⚠️ 試験のひっかけポイント

  • ・

    「住宅ローン控除は所得金額から控除する」は誤り。住宅ローン控除は税額控除(所得税額から直接引く)

  • ・

    「医療費控除は税額から控除する」は誤り。医療費控除は所得控除(所得金額から引く)

  • ・

    「給与所得控除は所得控除の一つである」は誤り。給与所得控除は給与所得を計算する段階で収入から引くもので、所得控除ではない

  • ・

    「iDeCo(確定拠出年金)の掛金は社会保険料控除の対象」は誤り。iDeCoは小規模企業共済等掛金控除の対象

  • ・

    「詐欺・恐喝による損失は雑損控除の対象になる」は誤り。雑損控除の対象は災害・盗難・横領の3つだけ

執筆・編集:コツコツFP編集部/編集長:Taro

内容の確認情報

主な一次資料・確認先

  • 国税庁:タックスアンサー(よくある税の質問)
内容確認・法改正への対応方針を見る →

関連用語

  • 基礎控除
  • 配偶者控除と配偶者特別控除
  • 扶養控除
  • 扶養親族の区分
  • 特定親族特別控除
  • ひとり親控除・寡婦控除
  • 社会保険料控除
  • 医療費控除

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