コツコツFP用語辞典
コツコツFP 用語辞典›相続・事業承継

債務控除・葬式費用

3級から

FP3級から出てくる用語です。2級・1級でも必要になります。

亡くなった人が残した借金などの債務や、お葬式にかかった費用を、相続財産から差し引けるしくみです。

相続では、プラスの財産だけでなくマイナスも引いた正味の財産に税金をかけるのが公平です。そのため借金や葬式費用を引いてから相続税を計算する、とイメージすると分かりやすいです。

債務控除できるもの・できないもの

控除できる債務は、相続開始時に確定している被相続人の債務です。相続開始後に返済したものでも、確定していた債務であれば返済のタイミングは関係なく控除できます。

相続税で債務控除できる債務・できない債務の例は次のとおりです。

  • ・できる:借入金、未払いの医療費、未払いの所得税・住民税
  • ・できない:墓地等の未払代金、団体信用生命保険で完済される住宅ローン、税理士報酬・遺言執行費用

墓地・仏壇・仏具などはそもそも非課税財産なので、その未払代金は控除できません(足していない財産の借金は引けない、という理屈)。団信付き住宅ローンは死亡で保険完済され債務が残らないため控除対象外です。なお、特別寄与料を支払った相続人は、その額を債務控除できます。

葬式費用として控除できるもの・できないもの

葬式そのものに必要な費用は控除でき、供養目的や本人都合の費用は控除できません。

表:相続税で控除できる葬式費用・できない費用の区分

香典返しが控除できないのは、香典自体が非課税で遺族がもらうものだから、その返礼費用を引かせるのは筋が通らないためです。

⚠️ 試験のひっかけポイント

  • ・

    「相続開始後に返済した債務は控除できない」と出たら誤り。確定していた債務なら返済時期は関係なく控除できる

  • ・

    「墓地・仏壇の未払代金は債務控除できる」と出したら誤り。非課税財産なので控除できない

  • ・

    「団体信用生命保険で完済される住宅ローンは債務控除できる」と出したら誤り。債務が残らないため控除できない

  • ・

    「香典返しや法要(初七日・四十九日)の費用は葬式費用として控除できる」と出たら誤り。いずれも控除できない

  • ・

    「遺言執行費用や税理士報酬は債務控除できる」と出たら誤り。相続開始後に生じた費用で控除できない

  • ・

    「未支給年金はみなし相続財産として相続税の対象」と出たら誤り。受け取った遺族の一時所得(所得税)

執筆・編集:コツコツFP編集部/編集長:Taro

内容の確認情報

主な一次資料・確認先

  • 国税庁:相続税・贈与税
内容確認・法改正への対応方針を見る →

関連用語

  • みなし相続財産
  • 死亡保険金の非課税枠
  • 死亡退職金の非課税枠
  • 弔慰金の非課税
  • 相続税の基礎控除
  • 相続税の総額の計算(法定相続分課税方式)
  • 相続税額の2割加算
  • 配偶者の税額軽減

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